悪女の深情け。

女性コピーライターの友人は化粧品の仕事をしていることが多い。そういうわたしも、女だという理由で化粧品の仕事をいただくことはよくあって、お料理しながら、歩きながら、なにかしら化粧品のコピーを考えているような毎日です。そんなわたしのいちばんの問題点は、担当した化粧品を好きになりすぎてしまうこと。相手は遊びかもしれないのに「つきあっている」というただそれだけで、カレシをどんどん好きになる。そんな感覚。まさに悪女の深情け。
どの化粧品も、ただの水であるはずもなく、それぞれに独自の方法論があるうえに、おっちょこちょいなわたしの肌質はカンタンだから、どれを使っても「これ、すごくいい!」と心から惚れこんでしまうのだ。まして、(秘)研究所は見学させていただけるし、厳格に用法は守って使うしで、効果が出ないはずもない。かくして、悪女は一度担当した化粧品を使いつづける。担当でなくなってからも使う。あっちもこっちも使う。
毎年社販に呼んでくださる化粧品会社などもあって、そんなときは購入限度額いっぱいまで買いこむ。レジに持っていくと、限度額を必ず2~3万円オーバーしていて、泣く泣くレジ前で数点の商品を放出。お財布にだって、顔の数にだって、“限度”があるのに。そして今日も、使い切れなくなった化粧品のボトルをぎゅうぎゅうに詰めこんだ段ボール箱が、またひとつ、増える……。

♯3 YURI wrote:2010/09/27

いちばん好きなコンセプト。

シングルCDって覚えていますか?ありましたね、21世紀の初めに。そういえば、マキシシングルというのもありました。いま思えば一過性の存在だったのですが、なぜか、かっこよかった!!カーラジオで“ニュー・マキシシングル、ナウ、インストア!”などといわれると、“いますぐ買わなくちゃ~”と思って、すわ!CDやさんの方角にステアリングを切ったものでした。
さて、いままでに書いたコピーのなかで、いちばん好きなコピーは?と聞かれても答えることなんてできないけれど。でも、いままで立てた広告(商品)コンセプトのなかで、いちばん好きなコンセプトは?と聞かれたらそれは『ニュー・マキシコンパクト』かなって、じつはずっと思いつづけています。国産のワゴンタイプのコンパクトカー。ちょっぴり荷物もトランクに詰めて、ちょっぴり室内も広めで、でも小回りは効いていて、そんなマキシシングル的なお得感を持つことで、不思議な個性をはなったクルマ。その商品と、コンセプトを、わたしはとても愛していました。

♯2 YURI wrote:2010/09/21

中学生向けのコピーで、満足ですか。

コピーライターになりたての頃からずーっと、CD(クリエイティブディレクター)のおじさんたちは(陰で談合でもしているかのように)“中学生にでもわかるキャッチをお願い”と口を揃えた。でも、いまだにわたしはそうは思わない。オトナの女性にはオトナの女性にだけ、しとしと響く言葉がある。クルマ好きの男にはクルマ好きの男のハートだけを集中的に、グギュ~ンと狙い撃ちする言葉がある。“そのコピーはIQ高すぎるよ~伝わらないよ~”などと言われながら、世のなかに出してみたら、生活者のココロのどこかやカラダのどこかをしっかりと刺激している。そんな言葉を探すことが、わたしは好きです。2010年にもなって、……好きなんです。

♯1 YURI wrote:2010/09/13



未練はない、ゴー!
♯7 wrote::2010/10/31

忘れんぼクイーン。
♯6 wrote::2010/10/24

ごめんくだシャイ。
♯5 wrote:2010/10/16

鰐とおばあちゃん。
♯4 wrote:2010/10/04