落下して来るブロックを左右に回転移動させてブロックを消していくゲーム=ブロックくずしに、ついつい時間をわすれて夢中になった人は多いだろう。
先月末、青森県観光企画課の公式ツイッターが無料公開したブロックくずし「ぷよりんご」が話題である。
ゲーム会社のセガが一般公開している教育用ゲーム「ぷよぷよ」を活用して製作したようだ。
このゲーム、ブロックが、品種の違うりんごで出来ていることが面白い。
難易度は3コースあって、「やさしい」は4品種。「ふつう」」は5品種。「むずかしい」だと8品種のりんご……「ふじ」「世界一」「ピンクむつ」「ジョナゴールド」「千雪」「紅玉」「北斗」「サンふじ」……が、情け容赦もなく落ちてくる。
そもそも全部のブロックがりんごである。全部が赤くて全部が丸い。たいして違いなどない。目を皿のようにして、その微妙な差を判断しているうちに、あっというまにりんごが画面の天まで届いてしまう。実際にやってみると、想像を超える難しさだ。
そこへ先週、大反響に気をよくした青森県から、さらに青リンゴバージョンが追加投入された。今回は緑色の品種「はつ恋ぐりん」がアクセントになって、一見簡単そうだが、いやいや、前回以上に難しい。
りんごの細かな色や形状の違いを、おすぎとピーコ、いいや、おそ松とチョロ松とトド松を見分けるほどの繊細さで見抜くのは、なかなか自虐的である。
わたしはほわっと考えた。仮に、福島県が参戦するのなら、桃だろうかなぁ。「あかつき」「暁星」「はつひめ」「ふくあかり」「黄貴妃」「黄ららのきわみ」「ゆうぞら」…などが上から落ちて来るゲーム。名づけて「ぷよもも」?
まんまじゃないかっ!
=2021年12月10日掲載=