新年2日、初詣へ行った。例年、大晦日の夜に出歩く習慣がなく、初詣は行っても年明け。行かない年も多いという罰当たり。お天気に恵まれた今年は、歩いて1時間ほどの神社まで、散歩がてら、ぶらぶら家族で出掛けてみたのだった。
この神社、実は前にも2度ほど行った事があるのだが、掛けられた絵馬の内容に特長がある。それは、合格祈願や恋愛成就などという一般的な願いに加えて、「嵐」関係が非常に多い事だ。「嵐」とは、SMAPなき後のジャニーズを背負うだろうと言われているあの5人組の事である。
今年も、その手の絵馬がめじろ押し。「嵐のコンサートのチケットが当たりますように」とか。「嵐のメンバーの誰かと会えますように」とか。中には「嵐の翔くんと結婚できますように」という果敢なものまで。
3年前、ここに最初に来た時、絵馬を眺めながら、へえ、嵐の人気って本当にすごいんだ!と驚いたものである。日本中の神社という神社がこんな状況になっているのか!と。そして、新年最初の打合せでその驚きをまくし立てたのだった。
その時、冷静に答えてくれたのは、年下のIくん。
「ユリさん、いくら嵐が人気でも、日本中の神社がそんな状況になっているわけないでしょ。ちなみに神社の名前は?」
「二宮神社よ。あーっ!」
「そういう事ですよ」と、ドヤ顔をするIくん。
つまり嵐のメンバーである二宮くんと同じ名前の神社だったから、嵐関連の絵馬が氾濫していたのである。
でも、待てよ。ということは、日本のどこかに存在する(きっと)、櫻井神社や松本神社など、嵐のメンバーと同じ名前を持つ他の神社も、同じ状況なの?
新年早々、何ともミーハーな疑問で、頭がいっぱいになったのだった。
=2017年1月17日掲載=