11月23日、24日の2日間、埼玉県羽生市で4度目となる「ゆるキャラサミット」が開かれた。
水と緑に恵まれた羽生水郷公園に、452体ものキャラが集結。一堂に集まったマスコットの数の「ギネス記録」を塗り替えた。
来園者は両日で約45万人。キャリーケースを引いた大人の姿も多い。
運営はよく練られ、例えば人気キャラ「ふなっしー」のステージに向かうつもりで気がつけば、全国から出店されたB級グルメブースで舌鼓を打ち、他のキャラと触れ合っている…そんな動線が工夫されていた。
このイベントに、福島からは、地元埼玉、東京、千葉に続く、総勢19体のキャラ大選手団が参加した。
いわきの「なしポチ」が長い脚で飛び跳ねている。
ステージでは、「かぼまる」が、金山町と羽生市は姉妹都市だと猛アピール。
目立っていたのは、矢吹町の「やぶきじくん」。どう猛に翼を広げて人気キャラと対決したり、ダンスしたり。「あの鳥、ユニーク!」と、そこかしこでささやかれていた。
大会のメインイベント「ゆるキャラグランプリ2013」の順位発表では、大きな頭を持つ復興アイドル「あたまがふくしまちゃん」が、初出場全国16位という快挙!
だが福島のキャラたちが集めたのは、得票だけではない。目を輝かせて駆け寄る子どもや、ブースを探して特産品を求める大人たちの、うれしそうな笑顔である。
ご当地キャラに魂が入った時、それは日本の八百万(やおよろず)の神様と同じだと言った人がいる。
この日、羽生の秋晴れの空の下で繰り広げられていたのは、紛れもなく、人の童心を呼び起こす、神様たちのお祭りだった。
=2013年12月3日掲載=