先週末「イオンモール幕張新都心」に行く用事があった。「体験型モール」を謳い文句にするだけあって、よしもとのお笑いライブ劇場や、ボルダリングスタジオ、ペット用プールなどの施設が目白押し。幅広い年齢の人で賑わっていた。
ふと見ると、1階の書店の前の広場に、長蛇の列が出来ている。その先頭は、黒色のパネルで作られた展示小屋の中に消えていた。
近づくと、「えんとつ町のプペル 光る絵本展」と書いてある。あぁ、お笑いタレントの西野(キングコング)が出した絵本の原画展ねと、中に入ってみた。描かれた原画の星や街、ランタンの明かりが、透過光でピカピカ輝いている。
ほう、彼はお笑いをやりながら、1人でコツコツこの絵を描いたのか。まるで芥川賞作家の又吉みたいじゃないか〜と感動して、描き込まれた絵に見入っている内に、あれ、わたし、この本持ってなかった?という思いがふと湧いてきた。
そうそう、仕事で役立つかもと、アマゾンで注文したのは半年前。あぁ、またやっちゃった。ところであの本、どこだ?自宅かな?
翌日、自室の本棚にその本を見つけることが出来てちょっと苦笑い。その時まで、購入したことをすっかり忘れていたのである。
絵本を初めて開いてみて、最近の芸人は何て多才なんだろうと改めて感心。
ところが、最後のページに、西野氏を始め、40人程のイラストレーターやスタッフの名前が一覧になったリストが出て来て、2度びっくり。彼は1人でコツコツ絵を描いたのではなくて、分業制のビッグ・プロジェクトの監督として、この仕事を仕切ったのだった。
「お笑いを捨ててでも、いつかディズニーを超えたい!」とテレビで語っていた西野の本気を、ドジなわたしは、絵本の発売から半年も過ぎて知ったのであった。
=2017年4月14日掲載=