参加24カ国、3フロアすべてを埋め尽くすブースの数は約1200!
昨日まで、大規模なフード・エキスポ「美食博覧」が香港コンベンションセンターで開かれていた。
1皿が150円程度。そこそこの金額で美味を試食しようとする香港の人や、大陸からやって来た旅行者の熱気で、会場は大盛況。
そう言えば、昔から、食は広東にありという。わたしも木・金と、見学に行ったのだが、そんな美食の都のイベントらしく、初めて口にする食品でさえ、味はなかなかで、数え切れない程、うひゃ! うまっ! と声に出してしまった。
日本の出展者は外務省。「東日本美味しい魅力展」と銘打ったコーナーから、新潟も含めた東北7県と、北関東4県の魅力を発信。
うれしい事に、福島のブースもよく目立つ一角にあって、地酒を目当てにした人々が群がっている。
ステージには、人工の雪が降り、応援大使として登場したのは、人気者のAKB48チーム8と、ふなっしー。さらに、東北毛豆子(東北ずん子)というバーチャルアイドルが人工音声のテーマソングを歌い、さすが外務省は予算が潤沢だなあ〜と思わせる程、華やかなショーを繰り広げた。
現実を見れば、東日本大震災による原発事故以降、いまだに中国やアメリカ、ロシアやEU等、多くの国によって、日本の食品の輸入規制が続いている。この5月、台湾が規制を強化したことも記憶に新しい。状況は、相変わらず、キツく、厳しい。
一方、トレジャーランド東北ジャパン!というスローガンのもと、スクリーンで紹介される福島の映像は、夢のように淡く、美しくて、やるせない。
異国で出会うふるさとが美しい分だけ、悲しくなるなんて…。これ以上のジレンマが他にあるだろうか。
=2015年8月18日掲載=