ラジオでDJの女性が「外出自粛中、日本茶と和菓子にハマりました。来週、6月16日は、和菓子の日で~す」と話していた。
え、和菓子だったら、「わ(8)が、し(4)」でしょ。どうして8月4日じゃないわけ? と、思わずつっこむ、語呂合わせマニアのわたし。そこか?!
調べてみると、語呂合わせどころではない、由緒正しい由来があった。
平安中期、天然痘のまん延を憂えた仁明(にんみょう)天皇は、改元を断行。新しい元号=嘉祥(かしょう)元年の6月16日に、16個の菓子を神に供えて疾病の収束を祈ったという。「和菓子の日」はこの故事に因んで制定されていた。
なるほど。もしコロナ禍の今が平安時代だったら、改元が検討されてたところね。などと考えながらネットサーフィンをしていると、面白いデータに遭遇した。総務省統計局の「家計調査」である。
1世帯あたり1年間にお菓子をいくら購入したか。全国の県庁所在地と政令指定都市のランキングが載っている。3年前から昨年までの平均をとったもので、最新のデータのようだ。
なにげなく、福島市を探しはじめて、驚いた。
和菓子部門で、まんじゅう3位、ようかん10位、その他の和生菓子が12位。
和菓子以外でも、アイスクリーム・シャーベット3位、プリン7位。いろいろなお菓子の購入額で、全国の上位につけている。
そして、菓子類の購入額総合ランキングでは、金沢市に次いで、何と、輝く全国2位にランクイン!
知らなかった。福島市は、全国名うてのお菓子大好きシティーだったのね。どおりで、お菓子好きに悪い人は少ないっていうし。夏目漱石も、芝田山親方も、高見沢俊彦も、無類の甘党だし。
あらら、関係ない人たちまで引き合いに出して。この思考パターン、何という身びいきであろうか。
ふるさとは、時々舌と胃袋をうずかせる、甘〜い和菓子に、どこか似ている。
=2020年6月12日掲載=