



ラッキーナンバーってわけでもない。でも、困ったときに頼れる数字がある。それが「2」だ。
そもそも「2」という数字は、かなりスペシャル。素数にして偶数という数字は、世界に一つ。おまけに、現代のコンピューター社会は「2進法」によって成り立っている。だから、「2」=魔法の数字と言っても過言ではない。
そのくせ、「2」は、通知表の「2」に象徴されるように、ひっそり目立たず存在する。
実際、わたしはコピーライターとしての仕事の中で、この控えめな「2」によく助けられている。
ケース1。会議後、クライアントのキーマンにどうしても確認したいことがある。そんな時は、顔の横でチョキを作りながら、「すみません! 2分だけいいですか?」と言いながら、駆け寄るのだ。すると、経験から言うと100パーセント、その人は嫌な顔をせずに耳を傾けてくれる。
1分でないところがミソ。以前は「5分だけいいですか?」などと口走って難色を示されたこともあったのだ。だが「2分」と口にすることで時間泥棒ではないことが一瞬で伝わる。この作戦、結構使えます。
ケース2。飛行機で、トイレには行きたくないが、唇は湿らせたい、そんな時は、飲み物を勧めるCAさんに「2センチだけ」とお願いする。「半分」や「少しだけ」だと、紙コップの7分目あたりまで入れられちゃうことがある。だが「2」という数字を出すと、途端に彼女の手つきが慎重になる実感がある。
ケース3。プレゼンのつかみで「それでは、2晩寝ないで考えたコピーをお見せします!」などと切り出してみる。あえて「2晩」と言うことで、一夜漬けの適当さは消える。また、「3日3晩寝ていません!」が醸し出す危うさとは違う、ちょうどいい本気度が伝わるようである。
みなさんも、頼れる「2」を使い倒してみてください。
=2025年2月28日掲載=

